「何その展開っっ!?」

カフェに戻ると中島と店長が心配そうな面持ちで出迎えてくれて、スタッフルームへ移動した。
私が副社長室に向かったあと店長に事の経由を説明してくれたらしい。
ものすごく慌てた様子の中島さんに只事じゃないとあたふたしながら待っていてくれたようだ。

そんな様子の2人が申し訳なくなり、正直に先程のやりとりを話した。

「へぇ…副社長もやるなぁ…」

「すっごく心配したのにそんな恋愛ドラマみたいなことになっていたなんて。もうっ!ねぇ店長?」

「若いっていいなぁ〜」

「ちょっと店長まで何言ってるんですか…店長まだ若いですよね」

店長は今年で32歳。
爽やかで笑顔が素敵な好青年っていうイメージ。
愛妻家で3歳の娘がいるパパでよく娘ちゃんの写真を自慢げに見せてくれる。
めちゃめちゃ可愛いんだよねぇ…
きっと、奥さんめちゃめちゃ美人なんだろうなぁ…

「で?どうするの?」

「え?」

「付き合うの?」

「いや…付き合いはしませんよ」

「何でぇ?もったいないよっ!」

中島さんは、大興奮で私の肩を揺さぶる。