「わっっ私ですか!?!?」

「あぁ」

「付き合うってその…恋人としてってことですか!?」

「あぁ」


簡単にあぁって言われてもっ…
一体何がどうしてっ

真っ直ぐと向けて来る目線にもうくらくらするわドキドキがうるさいは…
キャパオーバーだ…

ただでさえ恋愛偏差値が低いのに…
私が副社長と??

神さま…仏様…副社長様…

これはどうするべきなのでしょうかっ…


「すみません…あの…急な展開に頭がついて行けなくてですね…」

「あぁ…悪い」

「その…突然お付き合いと言われましても…どうしたらいいのか…」

「それはダメということ?」

「ダメというか…」

「じゃあどういう?」

どういうと言われても…
私の頭は混乱するばかりだ。


余裕のない頭の中を必死に回転させるが答えは出ない…
そんな私の様子を見て、副社長はキリッとした眉を少し下げる。

「困らせるつもりはなかったんだ…悪い」

「いえ…」

「お試しでいいんだ。まずは俺のこと知って欲しい」


真剣な顔…
冗談じゃ…ないんだよね?