身をよじらせて彼の腕を解こうとすると、ふと体が暖かいものに包まれる。
「っま、」
「俺ね、茜のことはずっと家族同然として生活してたよ」
私を優しく、包み込みように抱きしめながら彼は淡々と話す。
知ってるのに、わざわざ私を傷つけて終わらせるなんてとことん意地悪な男だ
「もちろん、この先も当たり前のように続くって思ってた。兄妹同然で、一番近い存在」
「………」
彼が、今どんな顔をして話しているかは、抱きしめられているからわからない。
でも、大体言いたいことはわかる。
もっと直球に振ってくれていいのに、とことん意地悪で……優しいんだもん
「でも、この間、茜がほかの男子と楽しそうに話してるのを見て、俺でもなんかすごいイラついて、今すぐ割って入ってやりたいって思った」
「へ、」
突然の言葉に目を見開く。

