不器用恋愛




「茜」


私の名前を呼ぶ真斗くんは、同時に手を伸ばして頬に伝う涙を拭ってくれる。



彼は私を妹としか思ってない。

いつも優しく接してくれたり、色々心配してくれるのも、全部、私が妹みたいだから、だから……



「真斗くん……」


「うん」


「好きだよ」


「……」



目を見て、そう伝えれば驚いたように目を見開く彼が映る。


彼にとって、私が妹ならそれでいい。

だから、早くこの苦しい気持ちを解放しなきゃ、きっと前には進めない。


次の恋を探さなきゃ。


だから、もうあなたに全部伝えます。


「茜」

「うん」

「ごめん」

「うん」

「気づいてあげれなくて、ごめん」

「っ……ううん」



そんな目で、見ないで。

そんな目で、謝らないで。


わかってるよ、真斗くんは何も悪くない。

全部、幼馴染みに恋をした私が悪いんだ。