1年前の夏休みの今頃は団地内の公園で沙月とよく線香花火をした。


その時のキラキラと輝く君の笑顔は、今でも忘れることなく記憶にある。



そして、私にこう話しかけてきた…、


『私、先輩に告白しようと思う』


沙月の真剣な眼差しをみていると私の先輩への恋心は叶わないと確信した。







「比菜ー、お母さん今日は帰れないから晩ご飯も自分で作ってね!」


「…ん。」


私の両親は仲がそこまで良くなくて基本的にお父さんは仕事人間だから家にいない。


お母さんも仕事人間で家には帰ってくるけど

数時間しか滞在しないから、実質この家は私しかいない。