君を想うたび胸が苦しくて




1ヶ月ぶりに行った学校


登下校にはいつも隣にいた親友がいなくて
休み時間も一緒に過ごしていたのにいなくて


ただ、親友のことだけを思い出す。


勝手に涙だけが溢れて怖くなる。







「比菜(ヒナ)ちゃん、おはよう。」


そんな私に毎朝話しかけてくれるのは
親友の彼氏だった水谷 爽真先輩


水谷先輩は毎朝欠かさずに私の登校を待ち校門で待ってくれて『おはよう』と挨拶をしてくれて笑顔をみせてくれる。


「おはようございます、水谷先輩。」


私の亡き親友の沙月を本当に愛していた。

高校に入学した頃、沙月が私に『好きな人ができた!』と報告をしてきた。