1ヶ月ぶりに行った学校
登下校にはいつも隣にいた親友がいなくて
休み時間も一緒に過ごしていたのにいなくて
ただ、親友のことだけを思い出す。
勝手に涙だけが溢れて怖くなる。
*
「比菜(ヒナ)ちゃん、おはよう。」
そんな私に毎朝話しかけてくれるのは
親友の彼氏だった水谷 爽真先輩
水谷先輩は毎朝欠かさずに私の登校を待ち校門で待ってくれて『おはよう』と挨拶をしてくれて笑顔をみせてくれる。
「おはようございます、水谷先輩。」
私の亡き親友の沙月を本当に愛していた。
高校に入学した頃、沙月が私に『好きな人ができた!』と報告をしてきた。

