「何で、先輩は…、」

「ん?…あ、家に入っていい?」


先輩はニッコリと笑い家の中に入ってきた。
沙月以外で通すのは何年ぶりだろうか。


「汚いですけど、いいですか?」

「綺麗じゃん。女子って感じ。」


リビングにさす夕日の明かり。
ここから見る夕日は綺麗だった。



その時の先輩の瞳は沙月の瞳に似ていた。



やっぱり沙月から先輩を取っちゃいけない。



─── 私の片思いは胸にしまっておこう。