「こら、確認しないで開けたろ?」


ドアの前に立っていたのは
──先輩だった。

正直に言えば、
会いたくなかった人物。


私はこの先輩のせいで訳が分からなくて狂ってしまいそうになる。


「どう?体調は?」

「な、何で…、ここにいるんですか?」


そう聞くと先輩は溜息をしながら、
クスッと笑って


「昨年もこの時期になったって沙月ちゃんに聞いてたから。

あ、色々買ってきたからどうぞ。」


先輩は沙月のことが好き、なのに何故こんなにも私の心の中に入ってくるの?

もう、嫌いになんてなれないよ…、