「…戻ろ」
今度は音を立てないように静かに階段を下りる。
外の風も浴びれてないし、でも居たくない。
男の人達の顔も何故だか見れない。
怜って呼ばれる人の悲しい声。
真美の悲痛な叫び。
私の身に何があったのか知りたくなった。
でも言えない。
「置き手紙、ゴミ箱に捨てな」
屋上に行ったのを知られる前に、早く。
多分まだまだ話してると思うし大丈夫だろうけど。
病室に入ったら眠ろう。
寝て起きたらきっと忘れる。
あの声も。
見えない表情も。
「なんか、」
とんでもないことになったな、自分。
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