ミーンミンミンミン。ミーンミンミンミン。


どこがで蝉が鳴いている。空を見上げると、灰色の空がどこまでも続いていた。



「…はぁ、暇だなぁ。」



ため息をついて寝台に倒れ込む。ここ数日は外出することすら許されていない。無駄に馬鹿でかい窓から見えるのは灰色の空と雲、海と鳥ばかり。


あまりの退屈さに吐き気すらこみ上げてきそうだ。



…まぁ、仕方ないか。
僕が死んだら世界が終わるのだから。