「ほーんっとーにごめん！」
「いゃ、まじいいって！気にしてないし！」
「でも、好きなんだよね？」

私がアヤカに初めて、先輩が好きだと
言った日
アヤカはとても驚いて、そしてすぐに
謝っていた。

「これからは絶対協力する！ほんとに！」

その言葉通り、この日からずっと
相談を聞いてくれたり、恋愛経験のない私に
アドバイスをくれたりしていた。

「先輩！クラゲとか見るの好きですか？イルカとか！」
「あー、最近水族館いってねーなー、」
「あの、私と、行きませんか！」
そんなlineをアヤカとスタバで
恋話に花を咲かせながら
一か八かで送っていた。

「いいよ、行くか！」

涙が出そうだった。

その次の日から、先輩とすれ違う度
ニコッと微笑まれると、
私の心臓は飛び出しそうになる。

そんなある日、私と先輩は2人で廊下に立って話していた。

そんな時

『うわぁ！』
そんな叫び声と共に目の前にいた先輩が床に倒れた。

「いってえ！あっ！すいません！」

そう言って先輩を下敷きにして転んだ犯人の人が立ち上がった。

「あ！ケンジくんじゃん！もう！なにやってんの、先輩だよ？ちゃんと謝りなって！」
「おぉ！やっほ！えっ、あ、すみません！」

そう言って軽い笑顔で去っていった。

彼は、同い年だけど、私とは違う

高校一年、昼の部の方のケンジくん。

たまたま仲良くなった子で、
その人の周りにはその時何人かの男の子が一緒に居た。
周りにいた人たちは、その状況に笑っていて、私はただただ先輩が怒ってないか
なぜか私がオドオドしていた。