「「行ってきまーす!」」
「………。」
「………。」
「琴音」
「はい?」
「なんでおしゃれメガネにマスク??」
「いや、特に理由はないです!」
バレたくない。それだけ。
「そか。でもさ。」
「きゃ!」
マスクとメガネ取られた!
「琴音はそのままの琴音が一番いいと思うよ。」
「へ???」
な…なに…。
「ふふふ。琴音。」
「???」
「これ、琴音にあげる」
「かわいい!!」
可愛い向日葵の髪留め…。
「琴音、小さい頃向日葵大好きだったもんね!やっぱり今も好きなんだ!」
やっぱり本当のお兄ちゃんだから私のことなんでもお見通しなのかな???
「あの、お…お兄ちゃん。」
「ん?」
「すごく失礼なことかもしれないんだけど…ひとつ聞いてもいいですか?」
「いいよ。」
「私とお兄ちゃん、何歳まで一緒だったんですか???」
「それは秘密!」
「え。」
「琴音が僕に慣れてからね!」
「…は、はい。」
「てか、また敬語!お兄ちゃんに敬語はダメだよ!」
「ごめんなさっ…ごめん。」
「うんうん!!」
「ねぇ、琴音少しどこか寄ろうか。」
「え?、あ、うん。」
「こっち!」
あんまり通ったことない道…。
あれ??なんか頭痛が…。
なに?あれ??
『お兄ちゃん!こっち!』
『待てよー!琴音ー!』
「…ね。琴音!」
「ふぇ!?」
「大丈夫?」
「だ、大丈夫!少しぼーっとしてたの!」
「そか。」
なんだったんだろ。今の。
「ねぇねぇ、あの人かっこよくない?」
ん?あ…他校の子がこっち見てる…。
やっぱりお兄ちゃん、ほかの人から見てもカッコイイんだな…。
てか凄い目線を感じる!ダメだ!!
この調子だと本当に学校の子にバレる…。
そしたら私の平凡で地味〜な生活が!!!
うわああ〜!!!