〜琴音の想像〜

「知ってる?仲野さんのお兄ちゃんってあの3年の噂のイケメン転校生の妹らしいよ」

「まじで?あんな地味な子の?びっくり!」

「ありえないんだけど(笑)てかウケる(笑)」

「ほんとね(笑)(笑)(笑)」

「地味。地味。地味。」

〜現実〜

地味なのにこんなイケメンがとか思われちゃうよ…。やばいよ…。想像するだけでみんなの目線が怖いよ…。

「琴音?どうしたの?やっぱりびっくりした?やっぱりママが、ちゃんと言っとくべだったかしら。」

「ううん!ママは何も悪くないよ!えっと、お兄…ちゃん。これからよろしくお願いします!」

「うん!お兄ちゃんなんだから敬語はいらないよ。」

「ご、ごめんなさい。」

ここは状況に慣れよう…。

「じゃあ、ママはご飯作ろう〜!ってあら!大変!」

「どうしたの?お母さん。」

「シチュー作ろうとしてシチューの素買うの忘れちゃった。」

…お母さん。どうしてシチューに一番大事なものを忘れるの…????

「お願い!買ってきてくれるー?」

「うん。いいよ。」

「じゃあ、僕もついて行くかな♪」

「へ?」

ついてくるの!?いまは16時半。まだ学校の人その辺うろついてるよ…。バレちゃう…。

「ダメ???」

「ううん!大丈夫で…大丈夫!」

「じゃあ、行こっか!」

…このままだとバレて…そうだ!!!