あれから数日経ったある日の頃

司君はそろそろ退院できるそうだ

やっとまた一人になれる いつもの毎日が

送れる そう思っていた



だけどあたしの体はもう限界らしい

5日は持つかわからないそうだ

まあこれで楽に死ねるのならあたしは満足

司君には何も言えないままさよならになるの

かな

せめて手紙だけでも書いて渡そう

そう思い、あたしは必至にペンを動かした

退院の日

あたしはへやを出ていこうとする司君を呼び

止めて昨日書いた手紙を渡した

内容は言えないけどあたしが死んでから

読んで欲しいから5日後に読んでね

その前に読んだらダメだよと言っておいた

なぜ5日後なのか司君は不思議に思ってたけど

死ぬ前に読まれちゃ困るもんね

あたしはどんどん小さくなる背中を押す見つ

め続けた


さよなら 司君 好きだったよ・・・