「私の男性恐怖症は そもそも煌君に小さい頃に 毎日苛められたのが原因。

最初は優しいお兄ちゃんで、私は煌君の側でいつも一緒にいられるのが嬉しくって、側から離れなかったの。

でも、やっぱり男子と女子の遊び方や年齢が違う事で、多分私の面倒を見るのが大変になったんだと思う。

いつも一緒にいて、周りの子たちに苛められたら守ってくれてた煌君が、苛める側になって…。私は毎日泣いてたんだ。煌君と一緒にいたいから、苛められてもね。」


「優那は煌が大好きだったんだな…。」


「///何でわかっちゃうの?」


「そりゃそんだけ側にいたいのは 嫌いじゃ無理だろ?それで?」


「うんそれからね…とうとう煌君に お前泣いてばかりで鬱陶しいから側に来るな…って言われちゃったの。私すごく傷ついて、ショックだった…。

それ言われてから男の子が異常に怖いし 男の子に触られたりしたら ぶつぶつが出る様になったの…。」


「今でも煌に触られると、優那はアレルギーが出る?」


「あのね、今日はねデートしてた時に 手を繋ぐのは何ともならなくて、抱きしめられても大丈夫だった…

でもキス…おでこにされた時に─」

あっ。

碧斗に急に腕をひっぱられ、息が出来ないくらいにキツく抱き締められている?


「ちょっと、黙って…優那───。
何 お前手繋いで、抱きしめられてんだよ…

おまけにキス?されんなよ。
お前…だから俺デートして欲しくなかったんだ…わかれよ…」


「ごめんね碧斗。だけどね、煌君といても…直ぐに碧斗の顔が浮かぶの…。そこにいないのに、何故かいつも碧斗がいるの…。それで、会いたくなっちゃう──」

「黙れ…」

言葉は凄く荒いんだけど、優しいキスを私に与える碧斗に、ドキドキが忙しなく続く。

「何でこんなにも気持ちがザワザワするんだろ?私病気なのかな?

もう、ドキドキし過ぎて死にそうなんだけど…。」

私の気持ちを全てわかって欲しくて 碧斗に一生懸命に伝える私がいた…