「で何?話があるだろ?」


いざ話すとなると言い辛いとか これ拷問的、だけど…やっぱり黙ってるのが一番ダメだから。


「私ね、今日デートするの。」


「はぁ今日デート?勿論俺じゃないよな?」


「うん、それと当分碧斗と一緒にいる時間が少なくなる。それを伝えたくて…」


「何だよ、俺がOKすると思ってんのか?」


何だか スゴく怒り出した碧斗に どうしょうと思う…。


「デートの相手は?」


「煌君。暫く煌君と会うから、碧斗と一緒にいる時間がないと思う…。」

「俺と一緒にいたくないのか?」


「いたいから、煌君と一緒にいる時間が必要なの。わかって碧斗…。」


「お前の考えてる事がさっぱりわからない。いや、おかしいだろ?

俺ら 付き合い出したばかりなんだよ。イチャイチャするのが当然な時期に 何で離れるんだよ?

今でも 優那に抱き付くの我慢してるというのに、お前…酷くない?」


「ごめんね、私決めたから…強くなるために 煌君と会うの。だから少しだけ 私に時間を下さい。お願い…。」


ちょっと 感情が高ぶり 泣いてしまった…。
二人無言で店を出て、会社に戻る。


「優那…こっち────。」


空き会議室2に入り鍵を閉める…。


「なぁ優那、俺とここでしか出来ない事をしようか?」


碧斗にキツく抱きしめられ 甘いキスを沢山された。チクンと鎖骨に紅い華をマーキングされ、碧斗はニヤリと笑う…


「別れる訳じゃない。早く全部心も体も俺の物になるために行くんだよな…。優那、俺待ってるから 煌を瞬殺で攻略して来い。」


格好いい人──────。
私の好きな人は 私を応援してくれる…私は嬉しくて泣きそうになったけど、我慢した。

碧斗の想いを無駄にしない為に 自分の未来の扉を自らうち壊す勇気を胸に、昼からの業務に向かうのであった…。