会議室で碧斗との打ち合わせが始まる。


「優那、こっち来いよ…」


いつも向かい合わせの打ち合わせが、今日は様子が違う。


「課長、仕事中なので、ON OFFは区別したいのですが…。」

「そうだな、優那は真面目だからな…。わかった。お前はそうしろ。俺は優那とくっつくだけだから気にするな…」


やだやだ…こんなの仕事出来る気がしない。
碧斗が、座ってる私を後ろから抱きしめてくるから…


「はぁ 優那はイケない子だよ。俺以外の男の心を乱すなんて。縛って部屋に閉じ込めれたらいいのに…」


とんでもなくアブノーマルな事を言う碧斗にドン引きして 頭の中で動揺、、、


「ん?何…キスのおねだりか?」


話と思考が果てしなく噛み合わない私達…本当に付き合うのが大丈夫なのかと思ってしまう。


「私碧斗と付き合うのに自信がないんだけど───。」


と心の声が漏れて 碧斗の目を揺らした。


「は?」


体をくるんと反転され 抱きしめ顎をクイとして キスをされる。


「んっ、、、」


「お前遅いよ…俺の初めての本気、舐めんな///」


今まで見たことのない 切ない顔の碧斗がいて びっくりする。


「碧斗、あの…」

「悪かった…優那は正しい。今は仕事中だ。会社ではさっきのキスが最後。続きは家でなら いいんだろ?」

さっきまでの顔の碧斗は何処へ?ニヤリと笑う、いつものクールな課長の顔になる碧斗に
戸惑いながらも、私は打ち合わせをびくびくしながら 進めるのであった。