豚と真珠



そんなある日…


いつものように川原で美奈のために歌を歌っていると、一人の男性がやって来た。


「さっきの歌は…」


まっすぐと私たちに向かって歩いてくるその人。


私たち二人が同時に振り向く。


その瞬間、その人はもう美奈しか目に入っていなかった。


「さっきの歌はあなたが?」


「いいえ、妹が。」


美奈から私に視線が移された。


その時一瞬顔が歪んだのを私は見逃さなかった。