豚と真珠



桜井はえらく落ち込んでいる。


だけど、私は慰める気にはならなかった。


「…当たり前だよ。


桜井はそれだけのことをしてきたんだから。


でも、申し訳ない気持ちを持って生きていくことが、せめてもの償いなんじゃない?


例えそれが自己満足だとしても。」


桜井は何も答えなかった。


私はまた偉そうなことを…!


「江藤に…美歌に話せてよかったよ。」


「え、今美歌って…」


「さて、寒いから戻るか。」


「え、今美歌って言った?!」


中に入っていく桜井を追いかけながら、私は嬉しくて仕方がなかった。