対照的だと思ってた

「…俺もえるが好きだよ。一番大切な子」


近くで微笑んでくれる。


「いちばん、たいせつ?」


「そうだよ。本当」


わたしの頭に回していた手を、今度はわたしの頬に下ろす。


手が冷たくてビクッとなった。


チラッと見ると、驚いたわたしを面白そうに見ていた。


「なにが可笑しいのっ。亮の手が…、」


冷たかったから。


言おうとするわたしの口をキスで塞ぐ。


一瞬のことでまた頭が真っ白になる。


「またびっくりした?える、面白い」


「あんまりいじめないでよ…」


全身の力が抜ける。


恋人みたいな甘いキスじゃなくて子供みたいなキス。


それでもわたしを混乱させるのにとても十分だった。


それからまたキスをして。


そしてにこって微笑んで。


抱き合って。


そうしていくうちにだんだん雨は弱くなっていった。