対照的だと思ってた

「りょ…、ま、真宮…?!」


慌てて名前を呼ぶところだった…。


危ない、危ない。


でも姿勢を正すことなく真宮は、


「…亮でいいよ。俺も、えるって呼ぶから」


声が頭の真上から聞こえる。


やばい。


同級生の男子とこんなに密着してるのってはじめて。


すごいドキドキする。


まあ、真宮…、亮は気にしてなさそうだけど…。


寝起きだから?


なんか雰囲気違うの。


いつも学校ではもっとカチッとした優等生みたいなのに、今は柔らかい感じ。


「ねぇ、亮?時計見たいんだけど…」


外は雨だけど、夜よりは明るいし。


「時計…?はい」


ちょっと亮の元から抜け出そうとしたのに、ポケットに入っていた亮のスマホを渡される。


だから抱き付いたままの姿勢は変わらない。


「んー、ありがと」


受け取って、見てみると9:38だった。


秀さんと話してしばらく、寝てたんだ。


「9時過ぎてるよ…?なんか食べないの?」


「……える、お腹空いた?後でなんか買いに行こ」 


ね?って後押しされて頷く。


亮はまだ、このままでいるってことか。


じゃあずっとこんな、付き合ってるみたいな格好なんだ…。


自分で言うのも変だけど、もう付き合ってるみたいなものだと思う。


ただの男女のお友達関係じゃないもん。


いや、友達以上恋人未満なのかな…?


どうにしろ、好きって伝えたいなぁ。


亮が誰かと付き合った、とか話聞かないから女の子の好みもわからないし…。


1年のときは違うクラスで、話したこともなかったのに。


その時でも、クラスの子から亮の名前は聞かなかったし。



「ねぇ、亮。聞いて?」


もう勢いで行ってしまおうと思った。


顔を上げると僅か5センチくらいのところで目が合った。


バクバクと心臓が暴れ出す。


「あのね…、わたし。亮がすきなんだよ…」


本当はもっと格好いい告白にしたかったんだけど。


今しなきゃ!って感じたから。