昔の夢を見た
まだ、両親と一緒だったころの


俺らがまだ“家族”だった時の








「起きたか…」


「…じゅん、か」


一瞬ここがどこなのか
理解ができなかった

俺は仕事をしていたはずだ
なのに

……倉庫にいる


「疲労で倒れたんだよ」


俺は、仲間にまで
迷惑をかけてしまったのか…


「樹壱」


「なんだ」


「舞里が心配してる」


舞里、、か


…あいつは
俺の話を聞いても
俺を避けたりはしないだろう


「…舞里と話をさせてほしい」


不安もあるが
舞里には聞いてほしい

俺のことを知ってほしい


「ちょっと、待ってろ」


そう言って、
じゅんは部屋から出ていった




   樹壱said終