俺は今日、
最近総長が拾ったという女
逢崎舞里と一緒に
ショッピングモールに行ってくるように言われた

最初は総長の頼みだから
っといやな気持ちを持ちつつ
敬語で話していた、が

この女は敬語をやめろと言ってきた
正直何言ってんだ、って感じではあったが

私がいいって言うんだから、と言われ
タメで話すことになった


「舞里さん、どんな服がすき」


「……ラフなの」


おしゃれには興味がないのかな


「じゃあ、これはどうかな」


と、俺はシンプルなワンピースを見せた
色は紺色だ


「……黒がいい」


「じゃあ、これの黒でいい」


と聞くと、静かに頷いた


「ほかにはどれがいいかな」


「……いらない」


「いや、でも、」


「……1枚で十分」


本人はこう言ってるが
総長たちから
出かける前に

“たくさん買ってこい”

と言われた
だから、少なくとも3枚ぐらいは
買おうと思っていた

だが、本人はいらないって言ってんだもんな
無理には変えないよな


……どうしたもんかな