扉が開いた先には
荷物を持った
慎哉が立っていた


「ただいま」


何か吹っ切れたような
笑顔で慎哉が言った


「しんやーん!」


「やっと帰ってきたな」


遥と樹壱は
慎哉が帰ってきたことに
すごく喜んでいる



……うるさいけどね




「舞里ちゃん」


そう呼ばれたので
私は慎哉の方を見た


「ありがとね」


…上手くいったんだね


「綺沙羅と仲直りできたよ」


「……そう」


「舞里ちゃんのおかげだよ」


…よかった


綺沙羅と慎哉が
うまくいってくれて



「綺沙羅がまた今度電話するって」


「……分かった」


綺沙羅とも
連絡を絶たなくてはいけなくなるのか…


ほんとイヤになるよ