孤独姫




次の日になって
慎哉は
まだ8時だって言うのに
ずっとそわそわしていた


……どんだけ緊張してんだよ


あと少しで
学校に行く時間になる

私が
ここを出るのは
あと1日を切ってしまったということだ


「舞里、行くぞ」


「舞里ちゃんはやくー」


「今日はマ〇カしよーぜ」


こんな会話をするのも
今日が最後になるのか…


「舞里ちゃん、またあとでね」


慎哉は
学校に行っても
そわそわしてしまうからという理由で

昼から学校に来るそうだ


…綺沙羅とうまくいくといいな


「着いたぞ」


いろいろ考えているうちに
学校についてしまった


「屋上いこー」


「ええぇぇえ、空き教室だろ」


「……どっちでも」


いつも通りの会話
これが明日からは
見ることができなくなってしまうんだ


…寂しいな


「今日は屋上だな」


いつも最終的に決めるのは
総長である、樹音だ


「やったー」


「マジかよ…」


樹壱はゲームができなくなったことに
落ち込んではいるが
屋上に行くこと自体は
別に嫌ではないようだ