「……でね、その先生って生徒と付き合ってるんだって」

「へえ、まあ当人の問題だからなんとも言えないな」

買い物袋を持ちながら

他愛のない話をしながら歩く私と誠也くん。

そうしてそろそろ家に差し掛かるというとき、

「ね、ねえ、待って……!」

「うぜーんだよ。
ついて来んな」

ん?

なんか目の前でもめていらっしゃる……。

と思ったら、

「千紘っ?」

私の声に二人がこっちを向くと

わ、千紘と一緒にいる子、

めちゃくちゃ可愛い……。

「あっ、誠也さん」

タタッとこっちに駆け寄るその子。

「こんにちは」

「あ、ああ」

ちょっと面食らったような誠也くん。