そう言うとフッと笑って

私の手を引いて進んでいく誠也くん。

誠也くんの手は

大きくて、あたたかくて。

なんだかほっとさせてくれる。

それにしても、さっきおもいっきり倒れこんじゃったな。

今更思い出して顔が赤くなって来る。

誠也くんは普通だったみたいだけど……。

チラッと誠也くんの背中を見る。

…もしかして結構慣れてたりして。

なーんて。

誠也くんに限ってそれはないか。

私は手を引かれながら、

誠也くんの耳が少し赤くなっていたのには気づかなかった。