「……千紘、家事のお手伝い、お願いね」

「……」

さ、紗里さん、額に青筋浮かべてる……。

「ごめんなさいね、結良ちゃん」

「い、いえいえ。
あの、私も暇なので、家事してもいいですか?」

「そんなのいいのよ、ゆっくりしてちょうだい?」

「あ、いえ、私家事好きなんです」

「へー、じゃあお前に全部任せるな。頼んだ」

「……千紘……」

そうして千紘は再び紗里さんからお説教を受け、

そんな光景は日常茶飯事なのか、

凛と誠也くんは完全スルーのまま。

3人が出かける用意を始めるまで

ずっと続いていた。