「り、凛っ……?」

「二人ともおかえり。一緒なんて珍しいね」

「たまたまに決まってんだろ。それより……」

じっと注がれる視線の先には、

やっぱり繋がれた手。

「……なにかあったのか?」

誠兄までそう言って、落ち着かない様子でちらりと視線を送る。

……自分たちがセッティングしたんじゃなかったっけね。

今朝のちーちゃんのセリフと、

ケーキ屋の無料券を思い浮かべてから

心の中でそう呟いて、二人を笑顔でみる。