こんなの心臓もちません!

いや、赤いような気がするんだけど……

まあいっか。

「あ、凛、この先にあるケーキ屋さんに寄ってもいい?」

「いいけど、ケーキなんて頼まれてたっけ?」

「ううん、実はね……」

カバンの中のチケットを取り出してじゃんっと見せる。

「……!無料券⁉︎」

「そう!期限が今日までなの!ちょっと食べていかない?」

幸いお肉とかの生ものは買ってないし、

まだ夕飯まで時間もあるしね。

「行こう!」

「うん!」

そう答えて歩きながら、ついふふっと笑みがこぼれる。

凛、すっごく目がキラキラしてる。

昔から甘いもの好きだったもんね。