ほんと、巻き込まないでほしいよ。

っていうかこんなに早く家に入ってくるなんて、

絶対強引に追い返したでしょ。

……あとで電話かかってきて、また文句言われるパターンだ……。

ため息をつきながらお茶の缶を取ろうと上の棚を開ける。

けど、

と、届かない……。

んー、もうちょっとなんだけど……!

スッと後ろから手が伸びて、いともたやすく缶を取る。

「……ん」

パッと振り返ると、私を覆うようにして立っていた千紘。