目を開けると黒を基調とした部屋にいた。


私、生きてるんだ。


そっか…


また地獄の日々を過ごすんだ。


「起きたか」


私を引き戻した男が私の前に立った。


切れ長な目、筋の通っている鼻、形の良い唇、綺麗な肌。


そして、サラサラな黒髪。


驚く程に整っている顔…


こんな人いるんだ。


「何かおかしいか」


低い声が私に届く。


「いえ…」