‪朝6時半、いつものように目覚ましを一回目で止めて体を起こす。‬

‪今日は寒いな‬…と隣を見ると気持ち良さそうに寝てる彼。
いつもの無表情とは全然違う無防備な顔に頬が緩む。
彼の額にキスを落としベッドから抜け出し朝の仕事に入る。

朝食を用意し彼を起こしに行こうとしたら開く寝室のドア。

「はよ」
「おはよう」

起きてくる日もたまにはあるんだな、とそのまま朝食の支度にかかる。
欠伸が聞こえてまだ眠いのがわかる。

ゆっくりとキッチンの横を通り洗面に向かうのかと思ったらこっちへ来た彼。
手を止めて体調が悪いのかと心配すると伸びてきた手に包まれた。

「どうしたの」

ひっつく彼は何も言わず私を抱きしめたままで、見てみれば目をつぶってる。

「寝ないで顔洗ってきて」

前から頭をくしゃくしゃと撫でる。
そして離れる間際にこめかみにしてくれるキス。

毎朝思うけど、朝の寝起きと通常時の彼とのギャップが激しすぎる。
寝起きは本当に笑えるくらい甘えたで、あなた誰?て聞けるくらい別人みたいになる。

こんな時でしか甘えてくれないから可愛いけど、こんな所は友達には絶対に見せたりしないだろう。
私だけの特権だな、と少し嬉しい。

彼の好きなハチミツを食パンにぬってテーブルにつくのを待つ。

毎日こうして同じ時間を過ごせるのは幸せだなと思いながら彼が席につくのを待つ。
 



…end