7月のある日の夕方のことだ。

俺は、体を動かしたくなって外に出た。

夕方とはいえ、まだ夏なので、空には太陽が元気よく輝いていた。

近くをぶらぶらと歩いていると、とある建物が目に止まった。門から、何人か人が出てくる。

高校だ。
ここには、俺と同じ年の奴らがいるのかぁ。
興味本位で高校に足を踏み入れた。

放課後だからだろうか。外から教室を覗いても、誰もいない。

いや、いた。

一つ奥の教室の、窓側の席。女子だろうか。長い髪が見えた。
俺はその彼女の元へと駆け寄った。