最終的の逃げ場所は、家。 そこしか、自分を生かしてくれる場所がなかった。 学校にも行かなくなり、自分で勉強するようになってからは少し学力が落ちたものの、 それでも、もともとの海音の頭の回転の良さが海音を救った。 それからはバスケもやらなくなり、寝るときは必ずカーテンを開け、電気をつけ、部屋のドアを開けて寝るようになった。 中学の成績が受験に反映されなかったのは、海音が名門中学の生徒だったから。 今の高校の偏差値からして、海音は余裕で入学できるところだったからだ。