「ごめん。」

そういって、快斗は慌てて手を離し少し距離を置く。


「なんで来たの?」

いつもより少し低い声で私に問いかける。


「約束だったもん。
あとちゃんと話したい。」


そういうと快斗は目線をこっちに向けて目を見開く。


「聞いてくれる?」


「…分かった。

シフトちょうど終わったし。」


といつもよりは素っ気ないけど答えてくれて、腕を引っ張ってくれる。


連れてこられたのは少し中庭のようになっていて綺麗なところだった。

でも今はステージをしているからなのか誰もいない。