MOON WOLF

「え、な、なんで?」

「いいから着ろ」

…有無を言わさず私は試着室に押し込まれた。

…なんなんだ?ほんとに。

とりあえずワンピースを着ようと手をかけた。

ん?

ちらっと見えた値札。そこには確か4680円と書かれていたような気が…

もう一度ちゃんと見てみた。

やっぱり…高いよ!!どう考えても高すぎるよ!!

「はあ…」

ため息をついたら

「おい、まだか」

イライラMAXの愛斗の声が聞こえた。

「ま、まって!!」

私は急いでワンピースに着替えた。

外に出なきゃ、と思い開ける寸前。

いやまて、と私の頭がそれを阻止した。

この服…絶対に似合っとらんわ俺っち。

なんだこれ

後ろに貼ってある鏡を見た。

白をベースにした生地に透けたレースで出来た袖。デコルテ部分もそのレース生地と同じで、スカートも女の子って感じの違うレースの生地。

私は女子の中でも背は高めで、タダでさえ女の子っ感じではないのに

それに加え、脂肪のついた二の腕と足と顔がこの可愛らしいワンピースにミスマッチすぎて泣きそう。

「開けるぞ」

そんなことを考えていたら無理やり開けられたカーテン。

着替え中だったらどーすんのさ!!

そう言ってやろうとしたら愛斗と高月が私を見て固まっていた。