3時休憩の時に 自販機に飲み物を買いに行った。その時に 誰かが先にいて 話声がする。

匠と真鍋と真鍋の同期の女の子だ。匠と話せるのが嬉しいのか、二人はテンションがやたら高い。私はそっと皆から見えない位置に移動する。

「小西さ~ん、また杏璃と一緒に飲みに行きましょうよ~!この前も~スゴく楽しかったです~」

「そうか?俺途中記憶なくなって あの時悪かったな。」

「本当ですよ~だから、杏璃今度は飲み過ぎない様に 小西さんの事 見張りますから、大丈夫ですよ~。」

「杏璃大胆…でも 私も小西さんと一緒したい。」

きゃっきゃっと声が弾む二人に 私は苛立ちが止まらない。

匠、その子達と話さないで、飲みにも行かないで…と言いたいけど言えない。

「真鍋、ここにいたんだ?さっき課長が 次の会議で使うサンプルないって探してたけど、お前知らない?」

「あっ、私の机の中に入ってる~。瀬野ありがと…小西さん~、絶対行きましょうね~」

と、真鍋は同期の女の子と一緒に走って行った。

「綾瀬さん、可愛い顔が台無しです。どうしていつも、心の声を我慢するんですか?素直になれば あなたは今より超可愛い女になれます きっとね…」

瀬野は 私にそれだけ言って 私からすっと離れて 自販機に向かう。

「お疲れ様です。小西さん」

「お疲れ、瀬野珍しいな。お前から俺に声掛けるなんて。どうした?」

「小西さん、俺 水瀬さんと付き合っています。だから同期の小西さんは当然 応援してくれますよね?」

「ああ勿論。水瀬最近幸せオーラ半端ないよな。瀬野、水瀬を泣かせるなよ!」

「はい。僕以外では幸せになれない女にしてみせます」

「ハハハ…瀬野お前の自信すごいな。」

「小西さんも そんな人を見つけて下さい。案外近くにいるかもしれないじゃないですか?」

「そうだな、近くにいるかもな…」

二人の会話は 鈴音は部屋に戻っていたので聞いていないのであった…