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僕は前の席の女の子に声をかける

「なぁ悠乃、知ってたか？
はる兄とあん姉ちゃん付き合い始めたんだってさ！｣

「う、うん…知ってたよー!
びっくりだよねー（笑）｣

ん？
なんか今一瞬悠乃の笑顔が変だったような……

「でも、あの二人ほんとにお似合いだよねー！
あんちゃんは高校生のときからはる兄が好きだったらしいよ｣

「へー！！
じゃあ、あん姉ちゃんの方が片思い歴長いんだー｣

意外だった僕はすごく驚いた。
だって、はる兄の気持ちのほうが分かりやすかったから。

「あんちゃんのほうがって？｣

「あーはる兄もあん姉ちゃんのことがずっと好きだったんだよ。
はる兄分かりやすかったから（笑）｣

「へー
そ、そうなんだ｣

ん？
やっぱり、なんか悠乃変だなー…

「なぁ悠乃、なんかあった？｣

「えっ？なんで？｣

「いやー、なんかいつもよりもテンションが低いというか…｣

「き、気のせいじゃない？！
いつも通りだよーえへへ｣

あっ

「やっぱり変だ
いつもの悠乃らしくない！笑顔も変だし…｣

「だから気のせいだって！｣

「悠乃、僕を騙せると思うなよ？
何年幼馴染やってると思ってんの｣