「よっ!」

そう言って、背中をたたいたのは
仲谷先生だった。

富山先生も一緒だった。

「あせったー!誰かと思った」

逢沢先生はすんごい驚いた顔で言った。

「って言うか、生徒とこんなんしたらアカンやん!
塾長にちくったろー」

仲谷先生はやっぱり意地悪なのかな…

私と逢沢先生…
付き合ってるわけでもないのに。

「別にいいですよ。」

「え・・先生アカンって!」

「いいよ。別に。クビなったらなったで
ちゃうとこ行くし…」

逢沢先生はやっぱり優しいんだね…

「自分、めっちゃ強気やん」

富山先生が口を開く。

「大丈夫やって。俺らなんも言わんから。」

仲谷先生は
結局優しいのかな?
意地悪なのかな?

「ってか、生徒1人で帰らしたら危ないと思ったから送ってた
だけやし。」

生徒…

私はその言葉があまり好きじゃない…

先生との壁を感じるから。

しばらく4人で話した。

いつも麻衣と「バイバイ」する場所で
私は先生達と別れた..

「さようなら」

「バイバイ」

少し笑顔で言う仲谷先生に
私の胸はまた苦しくなったんだ…