ギリギリセーフで学校に着くと、親友の佐藤舞美(さとうまみ)が私の席の前で待っていた。

私達はは中学からの仲。
舞美は唯一の女子剣道部員で、長めのきれいな黒髪を高い位置でポニーテールにしている。

もともとの顔立ちがきれいで大人っぽい。
性格もなんでもズバズバ言ってしまう、いわばお姉さん的存在。

私と違って、背もすらっと高く、足も長い。

そんな舞美を私は憧れてさえいる。

舞美はモテるのに、剣道一筋だっていつも言っていて、恋愛には興味が無いらしい。

ドジでおっちょこちょいな私をいつも支えてくれてる舞美の存在。

私も舞美の何か役に立ちたいけれど、いつも助けてもらってばかり...。



「おっそーいさくら!ぎりっぎりだねぇ〜」


「ごめんまみぃぃ...二学期早々、遅刻かと思ったぁ...。」




舞美は、はぁっとため息をつくと私の耳に口を寄せてきた。


「相変わらず、瞬くんとはいい感じ?」


とニヤニヤしながら聞いてきた。


「ちがっ!私達はそんなんじゃないよ!!」


私は必死で否定するけど...


「私、二人ほんとにお似合いだと思うんだよね。」