私が高校生になっても最後の1人は見つからない。
そして年を過ぎる事に禍者が増えている気がした。その時史悠が「人間にも見えるまで強くなるかもしれん…」と言った。
そうなればパニックになりかねない。私達は禍者と闘いながら最後の一人を探す事にした。

────そんなある日
「麗心華!麗心華!」
「な…何?」
今話しかけてきたショートの女の子は高校生になって出来た友達『下崎 緩那(しもざき かんな)』。とても明るい性格でリーダーシップがある。
「コレ見て!バカバカしいよね?」
私にスマホの端末を見せてきた。そこには、『これは幽霊の恨みか!』の見出しが。
「それで、気になるから見たんだけど…」
緩那がスマホをタップして次の画面へ切り替わる。そこには写真があった。その写真は禍者だった。
「…!」
「バカバカしいよね?…麗心華?」
「ごめん!ちょっと行ってくる!」
「え?どこに!ちょっと…。行っちゃった…。これ…本当なのかな?」

私は2年5組に着いた。
「すみません、史悠先輩いませんか?」
「え…史悠?あ、いるよ。待っててね」
1人の女の先輩が対応してくれた。10秒ほど待つと、
「なんだ?ここまで来るって…」
「これ!」
私も緩那と同様にスマホの端末を開き先程のサイトを開いた。
「…!これは…」
「グループに貼って教えとけ!臨海と彩葉なら見れるはずだ!」
「う…うん!」
「これから授業だし、抜けれねぇからな。あの二人ならなんとかなる可能性がある。臨海は未だにバイトもなんもしてねぇから、彩葉は…状況把握にゃあなんだろ…」
「うん」
「いい情報ありがとうな、もう戻れ」
「うん」
そして私は教室に戻った。
「麗心華!」
「うわっ!何!?」
「どこ行ってきたの!」
「え?先輩のところだけど?」
「先輩?そんな仲良い先輩なんて……。もしかして?」
「はぁ!?そんな訳ないでしょ!」
「私、まだ何も言ってないけど…。そこまで否定するならまあ…いいか!」
「…はぁ」
「んでさっきのやつさ、本当かねぇ?」
「心霊写真とかあるんだし無いとは言いきれないかな…それがクラスで誰かが見たとなったら本当だし…」
「そうだね…でも、ここだよね?…コメント…は……」
「……」
「この市内だけ!…他は何も情報ないか…」
「(ここだけとなると、やはり禍者…。早く祓わないと…)」

────放課後
「昼の時のサイト…」
私は急いでスマホを起動させる。そして親指を上下に動かしたりタップする。
「あった!情報情報…。えっと…なになに……小さい化け物発見!見た目は可愛いのに襲ってきやがった…場所は!?…書いてない」
「ちんたらちんたらそんなの見てねぇで行くぞ」
「え?どこに!?」
「気配を探れ!…セアヤがいりゃあ一発立ってんのに」
「…」
私は一度目を閉じ、もう一度開く。そうすると開眼し、印が映る。
「緑ノ森公園の方!」
「そうだ。早く行くぞ!」
「うん!」
「ちょっと待てぇ。今セアヤが相手してやってる。早く行くぞ!」
「ノゾ…」
「早くここに入れ!」
「は…はい!」
私達が魔法陣の中に入ると一瞬で公園に着いた。
「緑ノ森の近く?」
「ああ。…こいつらっ」
「え?」
私は茂みの中で動くものを目で捉えた。
「一匹だけじゃあねぇなぁ…」