ある都市に『死神』の力を宿す者が5人いた。
それは何百年、何千年も続いていた。
どうやってその力が継承されてきたのか、
どうやってその力を使ってきたのか、誰一人として知らない。

人々は『死神』の力を宿す者達を『死徒(しと)』と呼ぶ。
そして人々は死徒を嫌う。
死神は亡き者を運ぶ。
そして希に────人を殺す。
その為か人々は嫌う。

嫌われながらも死徒は人々を救っていた。
太古にそう死神が伝えた。
人の負の感情により生まれる『禍者(まがもの)』を殺していた。
『禍者』は死神と死徒にしか見えない。
そのせいで人々は信じようとはしなかった。