糖度高めな秘密の密会はいかが?

私達、閉じ込められた───!?

閉じ込められたのは初めてで、頭の中がパニックになっていた私は扉を無理矢理開けようとしたが、開くはずもなかった。

「どうしよう、日下部さん。開かない!」

私は日下部さんの左腕を掴み、上下に振って訴える。

「落ち着いて。電気ついてるから、停電ではなさそうだな。とりあえず、非常ボタン押して」

落ち着かせようとしてか、子供にする様に優しく、私の頭を軽く撫でる日下部さん。

妙に落ち着いている日下部さんに対して、私は焦っていて翌朝まで閉じ込められたら・・・とか、良からぬ事ばかりを考えていた。

非常ボタンを押して、冷静に対処してくれた日下部さんが男らしく、頼もしく見えた。

「一時間以内には警備会社が到着するらしい…って、何でガン見してんの?」

知らず知らずの内に私の視線は日下部さんを追っていて、指摘された事に赤面する。

「…し、してないからっ!」

私は思わずムキになって反抗するが、日下部さんは艶のある笑いを浮かべて、

「一時間もあれば、充分、お前を襲えるけど…」

と言って右手を壁につけて、逃げられないように壁際に私を追い詰めた。