困りました、御挨拶出来てません・・・。
改めて、食事の時にする事にしよう。
「こちら、有澄の彼女で秋葉さんよ」
席に着く前に社長が会長ご夫妻とお父様にご紹介してくれた。
「彩羽コーポレーションでデザイナーをしております、秋葉 紫です。漢字の紫と書いて、ゆかりと読みます。有澄君とは、副社長に就任する前からお付き合いをさせていただいております」
プレゼンの時よりも遥かに緊張したけれど、噛まずに御挨拶出来たと思う。
お祖母様と社長(お母様)は良く似ていて、社長が歳を取るとお祖母様になるんじゃないかと思う位、生き写しの様だ。
会社内で見る社長はもっと機敏で仕事の出来る女性だけれども、家の中では食器を割ったり粗相をしてしまい、料理中は隅に追いやられていた。
お爺様とお父様は、どちらかと言えば奥様方の意見には逆らえない方の様で…話を聞いていると一歩引き下がる。
「花野井家は跡取りに女の子が産まれる事が多くて、有澄が産まれた時は本当にびっくりしたのよ。他にも大貴や郁弥がいるから、花野井家はこれからも安泰ね」
一同、席に着いたところでお祖母様が語り出す。
フミヤ・・・?と聞こえたけれど、もしかして、もしかしなくてもあの人の事かな?
「ゆかりさんも御存知かと思うけど、郁弥は有澄の義理の兄。大貴は亡くなったお手伝いさんの孫で、私達には息子同然よ。今日は会社でのお話もお聞きしたいわ!…それにしても、郁弥は遅いわね。…やっぱり、怒って来てくれないのかしら?」
空席の場所は日下部さんの席。
昨年の年末辺りに有澄は、日下部さんが義理の兄だと知ったらしい。
日下部さんはどうなんだろう?
全てが今日、解き明かされる気がする。
改めて、食事の時にする事にしよう。
「こちら、有澄の彼女で秋葉さんよ」
席に着く前に社長が会長ご夫妻とお父様にご紹介してくれた。
「彩羽コーポレーションでデザイナーをしております、秋葉 紫です。漢字の紫と書いて、ゆかりと読みます。有澄君とは、副社長に就任する前からお付き合いをさせていただいております」
プレゼンの時よりも遥かに緊張したけれど、噛まずに御挨拶出来たと思う。
お祖母様と社長(お母様)は良く似ていて、社長が歳を取るとお祖母様になるんじゃないかと思う位、生き写しの様だ。
会社内で見る社長はもっと機敏で仕事の出来る女性だけれども、家の中では食器を割ったり粗相をしてしまい、料理中は隅に追いやられていた。
お爺様とお父様は、どちらかと言えば奥様方の意見には逆らえない方の様で…話を聞いていると一歩引き下がる。
「花野井家は跡取りに女の子が産まれる事が多くて、有澄が産まれた時は本当にびっくりしたのよ。他にも大貴や郁弥がいるから、花野井家はこれからも安泰ね」
一同、席に着いたところでお祖母様が語り出す。
フミヤ・・・?と聞こえたけれど、もしかして、もしかしなくてもあの人の事かな?
「ゆかりさんも御存知かと思うけど、郁弥は有澄の義理の兄。大貴は亡くなったお手伝いさんの孫で、私達には息子同然よ。今日は会社でのお話もお聞きしたいわ!…それにしても、郁弥は遅いわね。…やっぱり、怒って来てくれないのかしら?」
空席の場所は日下部さんの席。
昨年の年末辺りに有澄は、日下部さんが義理の兄だと知ったらしい。
日下部さんはどうなんだろう?
全てが今日、解き明かされる気がする。



