「海辺の近くだからマリンブルーがベースの会場も良かったし、黄色がベースだとヒマワリとかの花も可愛くて元気いっぱいな感じがしたよね!」

「ゆかりがそんなにはしゃいでるのは、年末に見に行ったイルミネーション以来だね」

「綺麗とか可愛いものを見るとつい写真も撮りたくなるし、テンションあがちゃって…」

綾美が教えてくれた渋谷のイルミネーションは光の点滅が本当に綺麗で、有澄と二人で神秘的な技術に酔いしれた。

今日のブライダルフェアも全てが魅力的で、私もいつかは・・・と考えるとテンションは上がる一方だった。

「海に光が反射してキラキラしてるね!」

「もっと遠くに旅行でも良かったんじゃない?」

「有澄と一緒なら、どこだって楽しいよ!それに有澄の運転する車に乗れたし嬉しい」

「…今、物凄く、ゆかりをぎゅうっとしたいけど…ハンドル離せないから悔しい」

ブライダルフェアのホテルにウェルカムボードを置いてから、海辺をドライブしながら宿泊するホテルに行く計画。

有澄は大学時代に免許を取得して、自宅の車をたまに運転していたらしく、安心して助手席に乗っていられる。

誰かさん(日下部さん)の運転とは大違い。

今日はレンタカーだけれど、引っ越ししたら購入すると言っていた。

「こないだね、綾美達と来た時に寄ったカフェが美味しかったんだ。明日の帰りに寄ってみよう」

「他にもゆかりが気になる場所、見つけたら言ってね」

「うん…」

運転している有澄がとても様になっていて、横顔を眺めていたら「視線が気になる…」と指摘されたので我に返って赤面する。