「翼、やっぱり俺も付いて行った方いいと思う。
向こうがいちゃついてるなら、俺達もいちゃついてやればいいんだよ。
というか、和成がどういう男か知らないけど話が険悪になるんだったら、俺が出て行って翼は俺が幸せにするからって、がつんと言ってやるよ。
お前が翼をフッてくれて俺は本当に感謝してるってね。
あ、これは本心だから」
翼は笑ってしまった。
もしかして室長はスーパーマンよりも頼りになる男の人なのかもしれない。
「でも、ギリギリまで隠れていて下さいね…
本当に私が困った状態になったら、その時は出てきて下さい」
「それは俺の直感とタイミングでいいの?」
翼はちょっと不安に思った。
でも、私から合図を送るなんて、そんな余裕は絶対にない。
「はい…
室長のタイミングでお願いします。
私の希望は、和成とちゃんと話がしたいと思ってます…
笑顔でさようなら、ありがとうって言いたいと」
翼は室長の手を取り目を見て懇願した。
「変な所で出て来ないで下さいね。
いや、もしかしたら、室長の出番はないかもしれない。
出番がない時は絶対に出て来ないで下さいね」
室長は目をらんらんとさせて大きく頷いた。
「階段の隅でちゃんとタイミングを見計らうから、心配しなくていい。
和成の顔をちょっと見たい気もするけど、出番がなければグッと堪えるよ。
大丈夫、大丈夫」
何だか大丈夫じゃない気がするのは私だけでしょうか…?



