城はそんな翼をお姫様抱っこで抱き上げた。
そして、大理石でできたテーブルの前に、翼を優しく座らせる。
「この角度から見える夜景がこの家の中で一番最高だから、俺が料理をする間、夜景や何やらで楽しんでて」
城はそう言うと、翼にハイタッチをして大好きな料理に取りかかった。
翼はしばらく座って夜景を堪能していたが、でも、自分も席を立ち城の料理の手伝いをすることにした。
城の手際の良さは天下一品だ。
翼が果物の皮をむいたりしている間に、もうほとんどの料理が出来上がった。
テーブルの上には、ローストビーフやチキンのバジル添え、クリスマスプディングにたっぷりのサラダ、あと翼の大好物のサンガリアのワインも置いてある。
そして、さっき買ってきたクリスマスケーキも、氷を張ったワインクーラーの中に入っている最高級のシャンパンも、今か今かと出番を待っている。
「俺がリサーチしたクリスマスの料理はこんな感じかな…
でも、この後の進行は翼がやって。
俺はクリスマスパーティーなんてやった事がないからさ」
城はジーンズにシャツというラフな格好に腰に巻くタイプのエプロンをしていたが、とりあえずエプロンを外してシャツの胸元のボタンを留め、緊張した面持ちで姿勢を正した。
「分かった。
じゃ、まず、乾杯で始めよう」
翼がそう言うと、城はシャンパンを開け、グラスにその透明なシャンパンを上手に注ぐ。
「メリークリスマス!
城、ありがとう! 愛してるよ~~」
翼は大きな声でそう言って、城のグラスに自分のグラスをカチンと合わせた。



