少し大きくなった、小学校に入ったばかりの授業参観の光景。

後ろに沢山並んだ親たちの中に自分の母親もいるはずだった。

教師にあてられ正解した従姉妹は誇らしさを胸に後ろを振り返った。

だがそこにいたのは母親ではなく、公園で従姉妹を見つめていた女だった。

次の夢は小学校高学年の頃の運動会だった。

従姉妹はクラス対抗リレーに出場していた。

スタートと位置に立ち、走ってくるクラスメートを待った。

もうすぐやってくる。

腰を落として身構え、後方を見た。

走ってきたのは公園にいた女だった。

両手足を滅茶苦茶に振りながら凄いスピードで近づいてくる。

従姉妹は恐怖を感じ慌てて逃げ出した。

一瞬女の顔が見えた。

真っ白な肌に、どぎつい赤の口紅を塗りたくりニタニタ笑っていた。