後日、従姉妹から聞いた話ではやはりあの団地は通電していなかったらしい。

あの後ひとりで行って確かめて来たと、小さな常夜灯を指差して言った。それをコンセントに差して確認したのだろう。

これにはさすがに呆れた。

しかしその後、従姉妹はもっと驚くことを口にした。

「テレビの電源入れようとしたんだけどね、入らなかった。

あんたのときについて、私のときにつかないって、ムカついたから持って帰ってきて分解しちゃった」 

そう言って笑う従姉妹の部屋には、確かに見覚えのある赤いプラスチックがあった。